明石市大久保町
福田1丁目・2丁目・3丁目
かつて旅人が行き交った町。
今は、暮らしを育む住宅地に。
町の歴史と、実際の成約事例から読み解く福田の魅力
JR大久保駅から少し西へ。駅周辺のにぎわいから離れると、戸建住宅やマンションが並ぶ「大久保町福田」の街並みが広がっています。
普段何気なく通る道にも、実は古い歴史が隠されています。今回は福田1〜3丁目をひとつのエリアとして、町の成り立ちから住環境、実際の不動産成約事例までをたどります。
福田という、縁起のよい名前
「福田」。何だか、いいことがありそうな名前だと思いませんか。
明石市立図書館の郷土資料『明石の宿場』によると、福田はかつて「田中村」と呼ばれ、江戸時代の中頃、福を呼ぼうという願いから「福田村」に改められたと伝わっています。
何百年も前の人々が町に込めた願い。その名前が、今も住所として受け継がれています。
旅人が行き交った西国街道
現在の大久保町福田周辺には、かつて西国街道が通っていました。京・大坂方面と西国をつなぐ道として、多くの人が行き交った街道です。
古い記録には、福田村付近に旅人の目印となる「一里塚」が置かれていたことが残っています。また、街道の分かれ道に享保年間、三軒の茶屋ができたことが「三軒茶屋」という地名の由来とされています。
福田1〜3丁目が生まれた頃
古くから続く「福田」という地名。一方、現在の「福田1丁目・2丁目・3丁目」という住所ができたのは、2005年11月1日のことです。
明石市の住居表示整備により、それまでの大久保町福田の一部に新しい丁目が設けられました。当時の3丁目合計の人口は1,334人、463世帯。古い地名と新しい住所が重なる町なのです。
※人口・世帯数は2005年の住居表示実施時点の資料に記載された数値で、現在のものではありません。
大久保駅周辺の発展とともに
1990年代、大久保駅の南側では土地区画整理が進み、1996年には駅の橋上化が完成。翌1997年には大型商業施設「マイカル明石」がオープンしました。
商業施設や住宅が集まる生活拠点へと変化した大久保駅周辺。福田は、その利便性を身近に感じられる場所にあります。
古い街道の記憶と、平成以降に発展した駅前の街並み。その両方が福田の魅力をつくっています。
福田で暮らすということ
福田1〜3丁目の魅力は、何といってもJR大久保駅との距離感。電車での移動や駅前での買い物がしやすい一方、駅から少し離れると戸建住宅やマンションの街並みが広がります。
福田1〜3丁目は大久保南小学校・大久保中学校の校区。丁目や場所によって道路や周辺環境が異なるため、実際に歩いて確かめることも大切です。
数字から見えてくる、福田の不動産市場
ここからはレインズの成約事例を見てみましょう。今回確認できたのは土地5件、戸建住宅6件、中古マンション27件の合計38件です。
※2026年10月28日取得のレインズ成約登録事例に基づく集計。物件種別により対象期間が異なります。全取引を網羅したものではなく、平均価格を現在の相場とみなすことはできません。
土地価格の変化。坪50万円前後から70万円台へ
土地の成約5件を年代順に並べると、2016〜2017年は坪45万〜51万円台、2021年以降の事例では坪70万円台となっています。
| 成約年 | 土地面積 | 成約価格 | 坪単価 |
|---|---|---|---|
| 2016年 | 91.59㎡ | 1,380万円 | 49.9万円 |
| 2017年 | 100.01㎡ | 1,550万円 | 51.3万円 |
| 2017年 | 85.83㎡ | 1,170万円 | 45.1万円 |
| 2021年 | 104.61㎡ | 2,280万円 | 72.1万円 |
| 2025年 | 81.73㎡ | 1,930万円 | 78.1万円 |
土地の価格は形状や接道条件、周辺環境などによって異なるため、一概に比較することはできません。ただ、近年の福田エリアでは坪70万円台の成約事例も見られ、以前とは市場の評価が変化している様子がうかがえます。
長年所有している土地も、今では思いがけない価値が付いているかもしれません。
中古戸建は3,000万円台後半の成約事例も
中古戸建の成約事例は5件。3,580万円〜4,180万円で、平均成約価格は3,846万円でした。
| 成約年 | 建築年 | 土地面積 | 成約価格 |
|---|---|---|---|
| 2017年 | 2011年 | 143.48㎡ | 3,580万円 |
| 2019年 | 2008年 | 122.19㎡ | 3,800万円 |
| 2021年 | 2011年 | 144.94㎡ | 4,180万円 |
| 2024年 | 2011年 | 120.68㎡ | 3,800万円 |
| 2024年 | 2011年 | 136.44㎡ | 3,870万円 |
2024年には、2011年築の中古戸建が3,800万円、3,870万円で成約しています。不動産の価値は築年数だけでなく、駅からの距離や土地の条件、周辺環境などによっても左右されます。
築年数が経過した住宅でも、立地や建物の状態によっては高い評価を得られることがうかがえます。
中古マンション市場。長い年月を経て変わる価格
2010〜2026年の成約登録は27件で、平均成約価格は約1,813万円。ただし、過去の取引も含まれるため、近年の5件を別に見てみましょう。
| 成約年月 | 専有面積 | 成約価格 |
|---|---|---|
| 2024年6月 | 84.04㎡ | 3,100万円 |
| 2024年11月 | 72.04㎡ | 1,901万円 |
| 2025年2月 | 72.00㎡ | 2,100万円 |
| 2026年7月 | 72.00㎡ | 2,780万円 |
| 2026年10月 | 87.75㎡ | 2,400万円 |
サンシティ明石大久保の取引に注目
福田3丁目の「サンシティ明石大久保」(1996年9月築)では、専有面積72㎡の住戸について、複数年の成約事例を確認できました。
72㎡住戸の成約事例(万円)
※同一住戸の売買履歴ではありません。2026年の2,780万円は不動産会社が売主として登録された事例で、一般の個人間取引と販売条件が異なる可能性があります。
同じマンション・同じ専有面積でも、階数や方角、室内の状態、リフォームの有無によって成約価格は異なります。築年数を重ねたマンションでも、立地や管理状況、住戸ごとの魅力が評価を左右することが分かります。
同じ福田でも、不動産の価値はひとつではない
駅に近い土地、落ち着いた住宅地に建つ一戸建て、管理の行き届いたマンション。ひとつとして同じ不動産はありません。
住宅ローン金利や周辺の売出物件の状況も、市場の評価に影響します。だからこそ、価格を知るには「いつ・どんな条件で成約したか」を丁寧に読み解くことが大切です。
福田で不動産の売却・購入を考えるなら
インターネットで周辺の売出価格を調べることはできますが、売出価格と実際の成約価格は同じとは限りません。
nodachiでは、成約事例や現在の売出状況、AIによるデータ分析を活用し、道路条件や建物の状態など現地で分かる情報も踏まえて査定価格をご提案しています。
おわりに。福田という町を、少し違った視点から
かつて旅人が行き交った西国街道。福を願って名付けられたと伝わる町の名前。そして、大久保駅周辺の発展とともに変化してきた街並み。
普段何気なく歩く道にも、人々の暮らしの記憶が重なっています。不動産の価格は、そんな町の変化を映し出すひとつの数字なのかもしれません。
これから先、福田はどんな表情を見せてくれるのでしょうか。また数年後、町の風景と成約事例を振り返ってみるのも面白そうです。

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