導入:現地確認で意外と見落としがちな「越境」の話
お客様👨🦰「ノダチさん、こんにちは!実は今、中古戸建ての購入を検討して内覧に行ってきたんですが隣の家から立派な松の木の枝がこっちの敷地にガッツリ入り込んでいて……。これって、買った後に私が勝手に切っちゃってもいいものなんですか?」
ノダチ👨💼「それは気になりますよね。実は不動産の現地確認にお供するとそういった隣地からの植栽越境は本当によく見かける光景なんです。木の枝だけでなく、雑草がつるを巻いてフェンスを越えていたり、竹が地面の下から生えてきたり……。」
お客様👨🦰「やっぱり多いんですね。でも、見た目だけの問題なら我慢すればいいかなとも思うんですが、不動産取引としては何か問題になるんでしょうか?」
ノダチ👨💼「実は、小さなことに見えて購入の判断や売却価格、さらには入居後の近隣関係にまで影響することがあるんです。今日は不動産売買の前に必ず知っておきたい『植栽越境』のルールと注意点について、じっくりお話ししますね!🌳」
2. そもそも「植栽越境」ってどんな状態?
お客様👨🦰「そもそも、どこからが『越境』になるんですか? 枝がちょっと出ているくらいならセーフ?」
ノダチ👨💼「いえいえ、法律や不動産実務の世界では、境界線を1センチでも超えれば『越境』になります。植栽の越境には、大きく分けて3つのパターンがあるんですよ。」
- 上空越境:木の枝、葉、つる植物などが境界線を越えて空中を横切っている状態。
- 地中越境:樹木の「根」が地中を通ってこちらの敷地に入り込んでいる状態。
- 地表面の越境:雑草や生垣の本体、あるいは竹の地下茎から生えたタケノコなどが境界を越えている状態。
お客様👨🦰「根っこまで! それは目に見えないから厄介ですね……。」
ノダチ👨💼「そうなんです。しかも、古い土地だとそもそも『どこが正確な境界線なのか』がハッキリしていないこともあります。境界が曖昧だと、越境しているかどうかの判断自体が難しくなってしまうんですね。まずは『境界標(目印)』がどこにあるかを確認することが第一歩です。📏」
3. 隣の木の枝は勝手に切っていいのか?
お客様👨🦰「本題ですが、もし隣から枝が伸びてきて邪魔な場合、私の判断でバサッと切っちゃっていいんですか?」
ノダチ👨💼「以前は『裁判をしない限り勝手には切れない』という非常に厳しいルールだったのですが、実は令和5年(2023年)4月の民法改正で少しルールが変わりました。ただし、『原則はNG、一定の条件下でOK』というスタンスは変わりません。」
民法改正で「切ってもよくなった」ケースとは?
以下のいずれかに当てはまる場合、越境された側の所有者が枝を切り取ることができるようになりました。
- 催告したのに無視された:隣地の所有者に「切ってください」とお願い(催告)したのに、相当な期間(一般的には2週間程度)内に切ってくれないとき。
- 所有者がわからない:隣地の所有者が誰かわからない、またはどこに住んでいるか調査しても判明しないとき。
- 急迫の事情がある:台風で枝が折れそう、屋根を突き破りそうなど、今すぐ切らないと危険なとき。
お客様👨🦰「へぇー! 以前よりは柔軟になったんですね。じゃあ、隣の人が動いてくれないなら自分で切っちゃおうかな……。」
ノダチ👨💼「ちょっと待ってください!✋ 法律上可能になったとはいえ、いきなり無断で切るのはおすすめしません。 切った枝の処分費用を誰が持つのか、切りすぎて木が枯れたらどうするのかなど新たなトラブルに発展する可能性があるからです。まずは写真で記録を残し、丁寧にお話し合いをすることが長く平和に暮らすための秘訣ですよ。😊」
4. 根っこが越境している場合はどうなる?
お客様👨🦰「枝は相談が必要とのことですが、さっき言っていた『根っこ』はどうなんですか?」
ノダチ👨💼「実は、根っこについては昔から『越境された側が勝手に切り取ってよい』と法律で決まっているんです。枝はダメだけど根っこはOK、不思議ですよね(笑)。」
お客様👨🦰「えっ、根っこはいいんだ! じゃあ掘り起こして切っちゃいます!」
ノダチ👨💼「それも要注意です! たとえ法律で認められていても太い根を切ったことで隣の立派な木が枯れてしまったら、損害賠償を請求されるリスクがゼロではありません。また、根を切ることで地盤が緩んだり隣の擁壁に影響が出ることもあります。根っこの場合も事前に『工事で根を切る可能性があります』と一言伝えておくのが実務上のマナーですね。⛏️」
5. 植栽越境が不動産売買に与える影響
お客様👨🦰「でもノダチさん、たかが木の枝くらいで不動産の売れ行きや価格が変わるなんてこと本当にあるんですか?」
ノダチ👨💼「それが、大いにあるんです! 買い手側の視点に立つと、越境がある物件には以下のようなネガティブな印象を持ってしまいます。」
- 管理状態への不安:「庭の手入れができていない=家の中も傷んでいるかも?」と思われやすい。
- 近隣関係のリスク:「この隣の人、枝を切ってくれない気難しい人なのかな……」と敬遠される。
- 実害の心配:落ち葉掃除の大変さ、虫の発生、車への樹液付着などを懸念される。
- 追加費用の発生:将来的に自分で剪定業者を呼ぶなら、その分安くしてほしいという価格交渉の材料になる。
お客様👨🦰「なるほど……。確かに、せっかくのマイホームなのに最初から隣の人と揉める種があるのは嫌ですね。住宅ローンの審査には影響しますか?」
ノダチ👨💼「直接的にローンが否決されることは稀ですが、境界が確定していない(越境が解消されていない)物件は融資を受けにくいケースもあります。資産価値を守るためにも、越境問題は放置厳禁なんです。💰」
6. 売主側が確認しておきたいチェックリスト
お客様👨🦰「もし私が家を売る側だとしたら、何を準備しておけばいいでしょう?」
ノダチ👨💼「売主様としては、まず『自分の家が加害者になっていないか』をチェックしましょう! 以下のポイントを確認してみてください。」
- 自分の枝が隣にはみ出していないか:特にお庭の隅や裏手は見落としがちです。
- 境界標を再確認する:ブロック塀やフェンスが境界とは限りません。境界の『印』を探しましょう。
- 売却前に剪定を済ませる:見た目を整えるだけで、内覧時の印象がグッと良くなります。✨
- 隣地との約束事を思い出す:昔、口頭で『枝が出ても気にしないで』と言い合っていたとしても、それを不動産会社に伝えておくことが大切です。
ノダチ👨💼「隠さずに正直に伝えていただければ、私たち不動産会社が契約書に特記事項として記載し後からのクレームを防ぐ対策を立てられますからね!💪」
7. 買主側が内覧時にチェックすべきポイント
お客様👨🦰「逆に、私が購入する時に気をつけるべきことは?」
ノダチ👨💼「買主様は、ワクワクする気持ちを少し抑えて、足元と頭上をしっかり見てください(笑)。」
- 隣地の木の種類を確認:竹や松、つる植物(アイビーなど)は成長が早く、管理が大変です。
- 空き家や高齢者の家が隣じゃないか:隣が空き家だと、誰に剪定を頼めばいいか分からず、将来困る可能性があります。
- 外構計画への影響:その枝があるせいで、カーポートが建てられないなんてことはないか?
- 重要事項説明の内容:契約前に、不動産会社から『越境に関する特約』の説明があるか必ず確認しましょう。
お客様👨🦰「内覧の時にスマホで写真を撮っておくのも良さそうですね!」
ノダチ👨💼「その通り! 気になる部分はどんどん撮影して、私に見せてくださいね。📸」
8. なぜ空き家や相続不動産で越境トラブルが起きやすいのか
お客様👨🦰「最近、近所でも草ボウボウの空き家が増えている気がします……。」
ノダチ👨💼「まさにそこが問題です! 空き家や相続した不動産は、持ち主が遠方に住んでいたり、誰が管理するか決まっていなかったりして、植栽が放置されがちです。
『実家を相続したけど、1年ぶりに行ったら隣の屋根まで枝が伸びていて苦情が来た……』というご相談もよくあります。放置すると、近隣トラブルだけでなく、害虫の発生や防犯上のリスク(泥棒が隠れやすいなど)も高まるので、早めの対策が必要ですね。🏡」
9. 「どこまでが自分の土地?」境界確認の重要性
お客様👨🦰「越境の話をしてきましたが、そもそも境界がどこかわからない場合はどうすればいいんですか?」
ノダチ👨💼「昔からの古い住宅街だと、境界標がなくなっていたり、図面が古かったりすることがあります。
その場合は、土地家屋調査士という専門家に依頼して、測量をし直して境界を確定させる必要があります。売買のタイミングでこの『境界確定』を行うのが一般的ですね。『どこまでが自分の土地か』を明確にしない限り、越境問題は解決しません。」
10. 契約書や重要事項説明での「越境」の扱い
お客様👨🦰「もし越境があるまま契約する場合、どんな風に書類に書かれるんですか?」
ノダチ👨💼「基本的には、重要事項説明書の『備考欄』や売買契約書の『特記事項』に記載します。内容はケースバイケースですが、例えばこんな感じです。」
- 売主が解消する場合:「売主は引渡しまでに、隣地へ越境している枝を自己の費用で剪定する」
- 現状渡しの場合:「買主は隣地からの枝の越境を承諾し、現況のまま引き受ける。将来の解消は買主と隣地所有者で行う」
- 覚書を交わす場合:「将来、建替えや樹木を植え替える際には越境を解消する」という書面を隣人と交わす。
お客様👨🦰「なるほど。後で『聞いてないよ!』とならないように、書面でハッキリさせておくのが安心ですね。」
11. 実務でよくある!植栽トラブルあるある事例集
お客様👨🦰「実際にあった、困ったエピソードとかありますか?」
ノダチ👨💼「たくさんありますよ! 例えば……」
- 事例1:高級車に樹液の雨 「隣の松の木の枝が駐車場の上まで来ていて、新車に樹液がポタポタ……。洗車しても落ちなくて、修理代を請求したいというトラブルがありました。🚗」
- 事例2:竹やぶの恐怖 「隣が竹やぶで、春になると自分の家の庭からタケノコがニョキニョキ。放っておくと数日で大きくなって、ウッドデッキを突き破りそうになったケースも。🎍」
- 事例3:消えた境界標 「立派な生垣が境界だと思って買ったら、実は生垣の30センチ内側が本当の境界だった。隣の人が『そこ、うちの土地だよ』と後から言ってきて……。🍃」
お客様👨🦰「うわぁ、どれも他人事じゃないですね……。事前の確認がいかに大事か分かります。」
12. トラブルを防ぐための3つのステップ
お客様👨🦰「もしトラブルに巻き込まれそうになったら、どう動くのが正解ですか?」
ノダチ👨💼「感情的にならず、以下の3ステップで進めましょう!」
- 現状を記録する:スマホで写真や動画を撮り、どこからどこまで越境しているか可視化します。
- 優しくアプローチ:「お宅の木が邪魔なんです!」ではなく、「最近枝が伸びてきたようで、お宅の大切な木が傷まないか心配で……」といったニュアンスで相談を。
- 専門家の力を借りる:個人での交渉が難しければ、私たち不動産会社や、必要に応じて弁護士、自治体の相談窓口を活用しましょう。
13. まとめ:植栽越境を侮るなかれ!
今回のポイントをまとめると……
- 隣地の枝は、民法改正後も「勝手に切る」のは最終手段。まずは相談を!
- 根っこは切り取れるが、慎重な対応が吉。
- 不動産売買では、越境は「資産価値」や「買い手の心理」に大きく響く。
- 売る時は「加害者」にならないよう、買う時は「リスク」を見極めること。
- 困ったら一人で悩まず、地域に詳しい専門家に相談!
植栽越境は、ただの「緑の問題」ではなく、あなたの大切な資産と暮らしに関わる問題です。

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