お客様:「ノダチさん、実は相談がありまして……。実家で一人暮らしをしていた母が最近、認知症と診断されたんです。火の不始末も怖いので施設への入所を決めました。その入所費用やこれからの介護費用のために実家を売却しようと思うんですが、手続きは私が進めても大丈夫ですよね?」

ノダチ:「お母様のこと、ご家族としても大変なご決断でしたね。施設探しから手続きまで本当にお疲れ様です。……さて、ご質問の『売却手続き』についてですが、実はここが一番の難所になる可能性があるんです。😢」

お客様:「えっ? 母はもうしっかりした判断が難しい状態ですが、私が子供として代行すればいいだけでは……? 委任状とか、実印とか私が管理していますし。」

ノダチ:「お気持ちは痛いほどわかります。でも、日本の法律ではたとえ親子であっても『本人の意思(判断能力)』がない状態での不動産売却は原則として認められないんです。今日はその理由と、今からできる対策を徹底的に深掘りしていきましょう!」


第1章:なぜ「認知症」だと不動産が売れなくなるのか

1-1. 「意思能力」という高い壁

不動産の売買契約は法律用語でいうところの「法律行為」です。 法律行為を有効に行うためには、その人が「自分が何をしようとしているのか、その結果どうなるのか」を正しく理解する能力(意思能力)が必要です。

もし、認知症などで判断能力が著しく低下している場合、その人が結んだ契約は「無効」になってしまいます。

1-2. 司法書士による「本人確認・意思確認」の儀式

不動産の取引現場では必ずといっていいほど司法書士が立ち会います。彼らの役割は単に書類を揃えることだけではありません。

  • 「本当にこの人は本人か?」(なりすましの防止)
  • 「本当に自分の意思でこの家を売ると思っているか?」(意思の確認)

この2点を厳格にチェックします。 「お名前は?」「お誕生日は?」「この家を売ることに同意していますか?」「売ったお金はどうされますか?」といった質問に対し一貫性のない回答や、要領を得ないやり取りが続くと司法書士は「この取引の登記は受けられない(=売却できない)」と判断せざるを得ません。

お客様:「そんなに厳しいんですね……。でも、もし無理やり進めてしまったらどうなるんですか?」

ノダチ:「後から『あの時の契約は無効だ』と親族間で揉めたり、最悪の場合は損害賠償問題に発展したりすることもあります。不動産会社としてもリスクのある取引はお手伝いできないのが実情なんです💦」


第2章:認知症でも売却できるパターンと、その条件

お客様:「でも、認知症の人全員が絶対に売れないというわけではないんですよね?」

ノダチ:「その通りです! 認知症には『グラデーション』があります。ここが希望の光ですね。」

2-1. 軽度の認知症(判断能力がある場合)

認知症の診断名がついていても、初期段階であれば契約の内容を正しく理解できている場合があります。

  • 認知機能検査などのスコア
  • 医師の診断書(「不動産売買の判断能力がある」という一筆)
  • 司法書士との事前面談

これらをクリアすれば、通常通りお母様ご本人が売主として契約を結ぶことができます。ポイントは、「今日はいける!」という調子の良い日に面談を設定するなどの工夫も必要だったりしますね。😊

2-2. 共有名義の場合はもっと複雑

もし実家が「お父様とお母様の半分ずつ」といった共有名義だった場合、お母様だけの判断能力が欠けていても家全体を売ることはできません。お母様の持ち分をどう動かすかが課題になります。


第3章:判断能力がない時の最終手段「成年後見制度」

お客様:「もし、もうお医者さんからも『判断能力はほぼない』と言われてしまったら……もう一生、実家は売れないんですか?」

ノダチ:「いえ、まだ手はあります。それが『成年後見制度(法定後見)』です。」

3-1. 成年後見制度とは?

本人に代わって「後見人」が財産を管理し、契約を代行する制度です。家庭裁判所に申し立てをして選任してもらいます。

3-2. 不動産売却における「大きな2つのハードル」

この制度を使えば売却は可能ですが、不動産業界の人間として正直にお伝えすると「かなり大変」です。

① 「居住用不動産の処分」には裁判所の許可が必要

売る物件が「かつて住んでいた実家」の場合、後見人の独断では売れません。家庭裁判所に「売却許可の申し立て」を行い「施設費用を捻出するため」といった正当な理由が認められて初めて許可が下ります。

② 後見制度は「家を売るためだけ」のものではない

これが一番の盲点です。一度後見人が決まると家が売れた後も、本人が亡くなるまで一生続きます。 親族が後見人になれるとは限らず、弁護士や司法書士が選ばれた場合月額2万〜6万円程度の報酬を本人の財産から支払い続けなければなりません。

お客様:「ええっ! 家を売るためだけに始めたのに、その後もずっとお金がかかるんですか……?」

ノダチ:「そうなんです。ですから成年後見制度は『最終手段』として考えるのが一般的ですね。💦」


第4章:【重要】元気なうちにしかできない最強の対策

ノダチ:「だからこそ、私がいつも皆さんに口を酸っぱくして言っているのが『元気なうちの対策』なんです。これを知っているかどうかで、将来の負担が数百万円単位で変わります!」

4-1. 家族信託

今、不動産業界や相続の現場で最も注目されているのがこれです!

  • 仕組み:親(委託者)が元気なうちに、子供(受託者)と「信託契約」を結び、不動産の名義を形式的に子供へ移します。
  • メリット:お母様が将来認知症になっても、管理・売却の権限はすでに子供にあるため、子供の判断だけでスムーズに売却が可能です。裁判所の許可も不要です!

4-2. 任意後見

「まだ元気だけど、将来が不安」という時に、あらかじめ自分が信頼できる人(子供など)を後見人に指名しておく契約です。法定後見よりも本人の希望を反映させやすいのが特徴です。


第5章:空き家放置が招く最悪のシナリオ

お客様:「もし、手続きが面倒だからといってお母様が亡くなるまで実家を放置しておくとどうなりますか?」

ノダチ:「それは一番避けていただきたいパターンです……! いくつかのリスクがあります。」

  1. 建物の老朽化:人が住まない家は驚くほどの速さで傷みます。カビ、シロアリ、雨漏り。気づいた時には「解体するしかない」状態になり資産価値が激減します。
  2. 固定資産税の負担:住んでいなくても税金はかかり続けます。
  3. 特定空き家の指定:管理が不十分だと行政から勧告を受け、固定資産税の優遇(6分の1)が受けられなくなる恐れがあります。
  4. 相続の複雑化:お母様が亡くなった後、相続人が増えていると、遺産分割協議でさらに揉める原因になります。

第6章:具体的なアクションプラン

では、今まさに悩まれている皆様へ私がおすすめするステップをまとめます。

ステップ1:現状の確認

まずはお母様とコミュニケーションをとってみてください。「最近、あそこの実家のことで相談があるんだけど……」と切り出した時の反応はどうでしょうか? もし、意思疎通が難しいと感じたらまずは主治医に相談し、診断書まではいかなくとも現在の認知レベルを把握しましょう。

ステップ2:専門家への相談(早ければ早いほど良い!)

不動産会社(私のような街の不動産屋でOKです!)、司法書士、または弁護士に相談してください。 ここで大切なのは、「不動産と相続の両方に詳しい人」を選ぶことです。

ステップ3:査定をしておく

「いくらで売れるか」がわかっていないと、施設費用の計画も立てられません。 株式会社nodachiでは今の建物の状態をしっかり拝見し「認知症リスクを考慮した上での最適な売却スケジュール」をご提案しています。


💡 エピローグ:家族の笑顔を守るために

お客様:「ノダチさん、ありがとうございます。正直難しい話で頭が痛くなりそうでしたが早めに動かないと大変なことになることだけはよく分かりました。」

ノダチ:「そう言っていただけて良かったです! 不動産の売却は単にお金を動かすことではなく『ご家族のこれからの生活を守るための手段』です。

お母様が大切に守ってきたお家を一番良い形で次の方へ繋ぐ。そのために全力でサポートいたします!

『実家が心配だな』『親が認知症になる前に何かしておきたいな』という方はぜひ一度ご相談ください🐸✨

不動産のお悩みは「株式会社nodachi」へ

会社名:株式会社nodachi(明石大久保の小さな不動産nodachi)
代表取締役:野田 紘史(のだ ひろふみ)
所在地:〒674-0058 兵庫県明石市大久保町大窪623番7号
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