ノダチ:いらっしゃいませ!今日はどうされましたか?
お客様:実は、以前からお話ししていた実家の件なんです。もう誰も住んでいないし、庭の草引きも大変で。いっそのこと建物を壊して「更地」にして売りに出そうかと思っているんです。でも、知人に相談したら「更地にしたら来年の固定資産税が6倍になるぞ!」と脅かされてしまって……。
ノダチ:なるほど。それは「不動産あるある」な悩みですね。実はその「6倍」という言葉、半分は正解ですが半分は語弊があるんです。
お客様:えっ、どういうことですか?6倍じゃない場合もあるんですか?
ノダチ:はい。制度を正しく理解すれば恐れる必要はありません。ただ、「タイミング」や「空き家の状態」によっては、建物を残していても税金が上がるリスクもあるんです。今日はそのあたりじっくりとお話ししますね。
お客様:損をしたくないので全部教えてください!
1. なぜ「建物がある土地」は税金が安いのか?(住宅用地の特例)
ノダチ:まずは基本の「キ」から。なぜ「建物がある土地」の税金が安いのか。それは、国が「住宅用地の特例」という優遇措置を設けているからです。🏠✨
お客様:特例……。つまり「おまけ」みたいなものですか?
ノダチ:そうです。国としては「みんなが家を建てて安定して暮らしてほしい」と考えています。もし土地の税金がバカ高かったら誰も家を建てられなくなりますよね?だから「人が住むための家が建っている土地については、税金を安くしてあげましょう」というルールがあるんです。
【住宅用地の特例:驚きの軽減率】
土地の固定資産税を計算する際、建物が建っているだけで、その土地の「課税標準額(税金を計算する元になる数字)」が以下のように圧縮されます。
| 区分 | 固定資産税の課税標準額 | 都市計画税の課税標準額 |
| 小規模住宅用地(200㎡以下の部分) | 1/6に軽減 | 1/3に軽減 |
| 一般住宅用地(200㎡を超える部分) | 1/3に軽減 | 2/3に軽減 |
お客様:わぁ、1/6って相当なインパクトですね!
ノダチ:そうなんです。逆に言えば建物を壊した瞬間にこの「1/6」という魔法が解けて本来の評価額(100%)に戻ってしまう。 これが「税金が6倍になる」と言われるカラクリです。
お客様:なるほど……。じゃあ、ぼろぼろの家でも「建ってさえいれば」税金は安いままなんですか?
ノダチ:以前はそうでした。しかし、今はそうもいかなくなっています。ここからが重要です!⚠️
2. 「空き家」を放置すると特例が取り消される!?
ノダチ:実は、2023年に法律が改正され、2024年4月から新しい運用が本格的に始まっています。それが「空き家対策特別措置法」の強化です。
お客様:法律が厳しくなったって聞きましたけど、具体的にどうなったんですか?
ノダチ:これまでは、今にも崩れそうな「特定空家」だけがペナルティの対象でした。でもこれからは、その前段階である「管理不全空家」も対象に含まれるようになったんです。
「管理不全空家」に指定されるとどうなる?
ノダチ:もし、A様の実家が以下の状態だったら要注意です。
- 窓ガラスが割れている。
- 屋根や壁が剥がれかけている。
- 雑草が伸びすぎて道路を塞いでいる、または害虫が発生している。
- ゴミが放置され悪臭がしている。
お客様:うちの実家、庭の草はすごいですけど……まだ窓は割れていないかな。
ノダチ:市役所から「改善してください」という勧告を受けると、なんと「建物が建っていても、住宅用地の特例(1/6の優遇)が解除される」ことになります。😱
お客様:ええっ!壊しても税金が上がるし、放っておいても管理が悪ければ税金が上がるんですか!?
ノダチ:そうなんです。つまり「放置」という選択肢が税金面でもリスクになったということですね。
3. 実践!固定資産税シミュレーション(明石市版)
お客様:具体的に、どのくらい金額が変わるのかイメージしたいです。よくある広さの土地で計算してみてもらえますか?
ノダチ:了解しました!例えば、評価額が1,200万円、面積150㎡(約45坪)の土地でシミュレーションしてみましょう。
(※税率は固定資産税1.4%、都市計画税0.3%で計算)
【パターンA:建物が建っている(管理もしっかり!)】
- 固定資産税:1,200万円 × 1/6 × 1.4% = 28,000円
- 都市計画税:1,200万円 × 1/3 × 0.3% = 12,000円
- 年間合計:40,000円
【パターンB:建物を解体した(さら地になった)】
- 固定資産税:1,200万円 × 1.4% = 168,000円
- 都市計画税:1,200万円 × 0.3% = 36,000円
- 年間合計:204,000円
お客様:えええっ……。年間4万円だったのが20万円以上に!? 16万円以上の差ですか。これは大きい……。
ノダチ:そうなんです。月額に直すと、毎月1万5,000円近く「持ち出し」が増える計算です。これに加えて、さら地にするための「解体費用(一般的には150万〜250万円程度)」もかかりますからね。
お客様:うーん、これを聞くと、ますます「壊さないほうがいい」気がしてきました。
4. それでも「更地」にするメリットがある理由
ノダチ:そう思われるのも無理はありません。でも、不動産の現場ではそれでも「更地にしてから売り出す」ケースがたくさんあります。なぜだと思いますか?😊
お客様:えーっと……見た目がきれいだから、とか?
ノダチ:正解!それも大きな理由です。実はさら地には税金のデメリットを上回るメリットがあるんです。
① 買主様が「イメージ」しやすい
土地を探している方の多くは新築を建てたい現役世代です。古い家が残っていると、日当たりや広さ土地の形が正確にイメージしづらい。更地なら「ここに駐車場を置いて、ここに玄関を……」と想像が膨らみます。✨
② 「解体費用」の不透明さを解消できる
「古家付き」で売る場合、買主様は「解体するのにいくらかかるんだろう?」という不安を抱えます。最近は人件費や廃材処分費の高騰で、解体見積もりが予想外に高いことも多い。更地なら買主様は純粋に建築費用だけを考えればよくなります。
③ 「契約不適合責任」のリスク回避
古い建物を残して売ると、引き渡し後に「シロアリがいた」「柱が腐っていた」といったトラブル(契約不適合責任)に発展するリスクがあります。さら地にして土地だけを売れば建物のトラブルからは解放されます。
お客様:なるほど。売りやすさや安心料として高い税金を払う価値がある場合もあるんですね。
5. 【必見】税金を最小限に抑える「解体タイミング」の裏技
お客様:ノダチさん、もう一つ質問です。もし解体すると決めた場合いつ壊すのが一番いいんですか?
ノダチ:これは超重要です!ここを間違えると、数十万円損をします。📅
お客様:えっ、そんなに!?
ノダチ:固定資産税は「毎年1月1日(賦課期日)」の時点で土地の上に建物があるかどうかで、その年1年間の税額が決まります。
年末に壊すか、年始に壊すか?
- 12月中に解体完了した場合:1月1日は「さら地」。その年の税金は「高い」。
- 1月2日以降に解体完了した場合:1月1日は「建物あり」。その年の税金は「安い」。
お客様:ということは、「年が明けてから解体する」のが一番おトクなんですね!
6. 明石市の「地域特性」から考える
ノダチ:明石市はJR沿線が非常に需要が高いエリアです。
お客様:確かに、最近土地の価格が上がってますもんね。
ノダチ:そうなんです。「子育て世代」に大人気の街。つまり「土地を買って注文住宅を建てたい人」が非常に多いんです。
エリアの戦略:
- 駅近・好立地の土地:更地の方が売れる可能性が高い。
- 少し駅から離れた、広い土地:解体費用が高額になります。まずは「古家付き」として出しつつ「更地渡し相談可(売れたらこちらで壊しますよ)」という条件で出すのが、税金リスクを抑える賢いやり方です。
お客様:なるほど!場所によっても「正解」は違うんですね。
7. まとめ:損をしないための「ノダチ流」3ステップ
お客様:今日はいろいろ教えていただき、ありがとうございました。最後に、私が今やるべきことをまとめてもらえますか?
ノダチ:もちろんです!以下の3ステップで進めましょう。😊
ステップ1:建物の「健康診断」をする
まずはその家が「リフォームすれば住める」のか「解体必須」なのかを判断します。私が現地へ行きチェックします!
ステップ2:税金の試算と「査定」を行う
建物を残した場合と、さら地にした場合の「売却予想価格」を算出します。
(更地価格) - (解体費用) - (増える税金) が、(古家付き価格) より高いかどうかをシミュレーションします。
ステップ3:スケジュールを逆算する
1月1日を意識した販売戦略を立てます。
例えば「秋に売り出し、年明けに解体、春に引渡し」という流れが最も税負担を抑えられる黄金ルートです。
エピローグ
お客様:ノダチさん、本当に詳しくありがとうございました!「6倍」という数字にビビっていましたがちゃんと計画を立てれば大丈夫そうですね。
ノダチ:安心していただけて良かったです!不動産の話は難しく聞こえますが、一つひとつ紐解いていけば必ず納得のいく答えが見つかります。
私は「早く売りましょう!」と急かすことはありません。お客様のペースで、一番損をしない方法を一緒に考えます!
お客様:心強いです。これからもよろしくお願いします!
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